ほとんどの矯正異常は幼少期に発見することができ、それを発見するのは幼い患者に直接接する歯科医師である。

本書は、専門医、非専門医を問わず、開業医の早期治療をサポートするものである。バイオプログレッシブ・アプローチを用い、子どもの顎顔面発育における矯正歯科的スクリーニングと予防の重要性を強調している。

幼児の矯正相談で頻繁に遭遇する10の臨床状況を用いて、臨床検査から最適な治療法までの道筋を、一般的に受け入れられているデータを考慮しながら解説している。提示された10症例それぞれについて、臨床観察とX線検査のポイントが展開されている。

これらは、的確で適切な診断につながる思考を養う上で不可欠である。症例は明確かつ実践的な方法で提示され、読者を効果的な意思決定のプロセスへと導く。